回路図
IC | 74HC08 x1、74HC14 x1、74HC131 x2、74HC175 x1 |
抵抗 (1/4W) | 2kΩ x1、6.2kΩ x1、10kΩ x1、20kΩ x1 |
抵抗アレー (8個入りシングル) | 470Ω x1 (390〜680Ω) |
キャパシタ | 積層セラミック 0.1μF x6、ケミコン 10μF/16V
x1、220μF/10V x1 (ケミコンの耐圧は 6V以上ならよい) |
スイッチングダイオード | 1S1588相当品 x8 |
LED | 出来るだけ高輝度の物 x8 (基板上に直接並べて取り付ける時は約2.5mm幅の物) |
コイル (縦型、または抵抗状) | 100μH x1 (直流抵抗が10Ω以下、47〜220μH) |
DIPスイッチ | 8Bit分 x1 (ヘッダピン+ショートプラグでもよい) |
コネクタ | 8pin x1セット |
解説
基本的には CXD3000R のエラーモニター出力 MNT3〜0 をデコードするだけです。
データシート(前ページ参照) P.70
および P.71 より、
MNT3 | MNT2 | MNT1 | MNT0 | エラー | 点灯LED |
0 | 0 | 0 | 0 | C1 エラーなし | --- |
0 | 0 | 0 | 1 | C1 1 エラー訂正 | LED1 |
0 | 1 | 0 | 1 | C1 1 エラー訂正 | |
0 | 1 | 1 | 0 | C1 2 エラー訂正 | LED2 |
0 | 1 | 1 | 1 | C1 訂正不能 | LED3 |
1 | 0 | 0 | 1 | C2 1 エラー訂正 | LED4 |
1 | 0 | 1 | 0 | C2 2 エラー訂正 | LED5 |
1 | 0 | 1 | 1 | C2 3 エラー訂正 | LED6 |
1 | 1 | 0 | 0 | C2 4 エラー訂正 | LED7 |
1 | 1 | 1 | 0 | C2 訂正不能 | LED8 |
1 | 1 | 1 | 1 | C2 訂正不能 |
標準速の時 (実測値を含む)
MNT2〜0 は、HC175によってBCKの立下りエッジでサンプルして若干遅らせた後、2個のHC131によって、MNT3の立上がりエッジでサンプルしてC1、立下りエッジでサンプルしてC2
とし、それぞれ上の表を元にデコードの後、LEDを点灯させています。
ここで、複数のフレームでエラーが続いた場合、エラー出力が連続してONのままになり、エラーカウント数が狂うのを防ぐため、HC131のイネーブル端子をRFCKでクロッキングしてあります。
よって、各フレームの後半のみLEDが点灯することになります。(Duty
50%)
注: このように、正確には C2エラーは常に1フレーム遅れて点灯していることに注意して下さい。
また、MNT2〜0のディレイは、本当はC4Mの立下りエッジで行う方が良いのですが、
基板にチェック用のパターンが引き出されていないため、BCKを使用しています。
BCKでは、MNT2〜0の変化点と一致する場合があるからなのですが、
両者とも元々C4Mから作られているようで、オシロ観測ではns以内で一致しており、
単なるディレイに使うだけなら差し支えないようです。
上のタイミングチャートは標準速の場合だけですが、最高速(8倍速)まで動作します。
実際にはユニバーサル基板に組立てますが、配線の確認も兼ねて
SC-88 Pro の時と同じCAD (EE Designer III) で基板を作りました。
※現在、最新のWindows版の評価版 EDWin2000 Lite が入手できます。
25日限定ですが、設計の他、シミュレータや熱解析、電磁解析などの全ての機能が使えます。
日本語メニューにもなります。(一部日本語ヘルプ)
個人向け NC版 は安価です(^^
シルク |
この基板データです。 CDERRED3.LZH (18KB) EE Designer III に読込んで使えます。 CDERREPB.LZH (17KB) EDWin2000 に読込んで使えます。 |
部品面 (配線) |
ハンダ面 (電源、GND) |
ユニバーサル基板に配線する時のため、裏から見たのと同じになるように、上下反転したパターンを示します。
各ピン間の接続も、実際の配線の際に分りやすいように表示を変更してあります。
上下反転 部品面 (配線用) |
上下反転 ハンダ面 (配線用) |
配線
ユニバーサル基板に配線して組立てます。
配置や配線を考えるのが面倒だと言う場合は、以下の写真のとおりに組立ててください。
(実際に作って動作している基板ですので(^^;;)
まずは、穴位置を参考にして部品を仮止めします。
表側 |
上半分 |
下半分 |
裏側は、先にスズメッキ線(抵抗等の部品の切り取ったリード線の流用でも可) とハンダブリッジで、上の基板パターンのハンダ面(配線用) を参考にして配線します。 (電源、GND)
裏側 (上下反転) |
上半分 |
下半分 |
次に、基板パターンの部品面(配線用) を参考にして適当な配線材で配線します。
配線材はラッピングワイヤ等の細い単線が扱いやすいでしょう。
※1本配線する度に配線図の配線済みの線を消して行くと、配線間違い防止になります。
裏側 (上下反転) |
上半分 |
下半分 |
配線を終了したら、必ず配線忘れや間違いが無いかを充分に確認して下さい。
※配線図と見比べながら、このピンは配線が1本、次のピンは2本、などと、
全てのピンの配線本数を確認すると、容易に間違いが発見できるはずです。
CN1への各信号は、ドライブの基板のチェック用のパターンから引き出します。
チェック用のパターンがあるとはいえ、小さいのでハンダ付けの際にはショート等に充分ご注意ください。
黒はGND (DGND) |
赤は電源 (+4V) |
電源、GNDは、一部レジストをカッター等で剥がしてハンダ付けします。
※追加基板のGNDを何処に接続するかは大きな問題ですが、基板パターンの詳細が不明なため、
追加回路の動作よりも、追加回路がドライブ側に影響を与えることを最小限にすることを
優先して、ジッタ検出回路も含めてディジタルGNDに接続することとしました。
ドライブのオーディオ出力端子からエラーやジッタ信号を取り出したい場合には、回路図のエラー波形出力(CN2)を、基板後部のオーディオ出力部のパターンに接続します。
(エラー出力は R.ch FB113 ↓写真左、 別ページのジッタ出力は
L.ch FB111 ↓写真右)
注: R441、R442、R444、R445 (2.7kΩ と 470Ω 各2個)
は事前に取り除いてください。
オーディオ出力端子から信号出力しない場合は、直接RCAジャックなどを接続してください。
(この場合、もし入手できればコモンモードチョークなどを電磁波放射防止の為に入れるのもよいでしょう)
下はエラー表示LEDを直接フロントベゼルに取り付ける場合のサンプルです。 この場合は、配線本数節約のためにも抵抗アレーもベゼル側に取り付けた方が良いでしょう。 (カソード側と+電源 の9本を延長する) |
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※取り付け対象として次のドライブを追加しました。
やはり信号の取り出しの都合で、全てDSPは
SONY 製です。
CDU561 SCSI CDROM (DSPは CXD2500BQ)
CDU76S SCSI CDROM (DSPは CXD2510Q)
CDU926S SCSI CD-R (DSPは CXD2586R)
これらのドライブの 信号の引出し方 です。
これら以外に、調査はしましたが取り付け出来なかったドライブです。
CDU924S SCSI CD-R (DSPは CXD2545Q)
(BCLK、C4M 共にパターン無し。 MNT3 パターン無し。
ASYO パターン無し。
まあLSIのピンから直接線を引出せる方ならもちろんOKですが(^^;)
CRX160E ATAPI CD-R (DSPは CXD3021R)
(RFCK パターン無し。 ASYO パターン無し。
そもそもCDDA再生時は内部は 4倍速! なので、ジッタ検出回路が動作しません)
CD-56S (TEAC) SCSI CDROM (DSPは CXD2510Q)
(RFCK パターン無し。 RFCK パターン無し ←部品から取り出し可。 ASYO パターン無し。
エラー検出回路に関してはLSIのピンから直接線を引出せる方ならOKですが、
DSPへの供給電圧が+6Vなので、ジッタ検出回路はそのままでは接続できません)
とりあえず、今回は全て SCSI でしたが、もちろん
ATAPI タイプはダメだということではありませんので、調査確認できたものは今後掲載する予定です。
また、特にジッタ検出回路に関しては、EFM信号(回路ではASYO)
さえ判ればどんなものにでも接続できるので、SONY以外のDSP使用のドライブも調査してみるつもりです。
動作確認
配線間違いが無いか充分確認後、コネクタを接続し、ドライブの電源を入れてください。
(チェック時は、追加基板およびドライブ側基板がショートしないよう、絶縁に充分注意して下さい)
この時、ドライブのみ動作させればOKです。(SCSIカード等は、この時点では動作させる必要はありません)
電源を入れた時点で、LED3 と LED8 の2つが明るく点灯(そしてLED2が僅かに点灯)していれば、まず正常に動作していると思われます。
メディアが挿入されると、ほぼ全部のLEDが点滅し(多少メディアにもよりますが、LED6、7
はあまり点灯しないかもしれません)、暫くすると待機中となり、あるパターンで点滅を繰り返すようになるはずです。 (LED1、3、4、8
が点滅するはずです)
なお、この時のメディアは確認しやすさの点から、出来れば トラックアットワンスで焼いた複数のトラックが有るCD-Rメディア を用いてください。
ここまで正常なら、PCに接続し、CD-ROM、CD-DA等のメディアを読み出してみてください。
極普通の状態のメディアなら、LED1 が点滅する程度のはずです。
(点灯時間が短いので、かなり暗いですが、それで正常です)
キズ等があれば、もっと右のLEDまで点灯します。
(反射面にわざとクサビ状のテープ等を張ったテスト用メディアでチェックすることで
確認することができます)
※点灯LEDの番号に間違いがありましたので訂正しました。
(はしやんさん、ご指摘ありがとうございました)