ジッタのスペクトラムおよびエラー波形


ジッタと復調ICのエラー訂正出力をPCで録音しWaveファイルにしてみましたので、波形およびスペクトラムを示します。

サンプリングは、96kHz、16bit、Stereo で、Lchにジッタ、RchにC1エラー出力を接続しました。
使用オーディオカードは、DAL CardDeluxe (特性

* ジッタのスペクトラム

ジッタの周波数成分をスペアナ(WaveSpectra)で測定した物です。
FFTサンプル数は4096で、約0.5秒(100回)の平均波形です。
サンプリング周波数が96kHzですので、48kHzまでの成分を見ることができることになります。
(実際は当然それ以上の高周波の成分がありますが…)

ジッタのスペクトラム(それもほぼ可聴域のみ)が何を示すか、という問題はさておき(笑)、結構興味深いものだったので掲載してみました。

注: ジッタ検出回路は、次のような低域、高域が低下した周波数特性を持っています。
 よって、実際のスペクトラムはこの逆の特性で補正(低域高域で上昇)したものに
 なります。

以下のデータを見ると分るように、ジッタのスペクトラムはこの特性を通しても
まだ低域、高域で上昇する特性をもっているため、オシロスコープで観測しやすく
するために、検出回路をあえてこの特性にしてあります。

追補
いわゆる普通のジッタメータでは、EFM信号の間隔(3Tとか)をそのまま時間で測定し、基準値との誤差の統計を出します。
EFMを復調するためのクロック(PLLで作られる。この周期がT)は、等倍速の時で約4.3MHzですので、この測定間隔は100万分の1秒程度であり、このように非常に短い時間の揺れのみが測定結果に表れます。
もともとジッタ測定はエラーなどに関係する書込み品質を評価するためなので、これはこれでよいのですが、サーボや回転ムラなどで変化する、揺れの誤差が積算された EFMの周期に比べればもっとゆっくりとした変化は、一般のジッタメータの数値には表れません。
拙ページで測定しているPLLクロックのFM検波信号なら、これらの低周波変動分もすべて出てきます。
いろいろ実験して見ると、音質変化にはこれらの低周波成分の影響が大きいように思えるので、こちらを調べる方が良いと思っています。 (ちなみにサーボが応答するのは一般的に数kHz程度までです)
※ただし、PLLクロックのFM検波信号(VCOの電圧でも良い)は、ジッタメータとは逆に非常に短い周期のジッタはあまり出てきません。 PLLの動作自体がローパスフィルタだからです。

※なお、これらに関係した記録の際のチャンネルビット周期の周波数変調分の最大時間誤差として許容範囲が規格で決められています。 (4kHz以上は 50ns p-p、それ以下は +6dB で上昇。たとえば 1kHz では 200ns p-p)

* ジッタとエラーの波形

オシロスコープによる観測波形は短時間の物ですので、もっと長い時間(10秒間)のジッタ波形をとってみました。
またエラー出力との関係も表示しました。

なお、C1エラーについては、回路の都合により正確にはいわゆる E11,E21,E31 のうちの E21とE31 を混合(OR)した物です。
また、ごく普通の結果?でしょうが、全てのデータで C2エラー(訂正不能エラー) は無かったことを付記しておきます。
エラーについての詳細は参考文献をご覧下さい。

* 波形ファイル

いくつかの特徴的なデータには実際のファイルを添付してあります。
ただ、Waveファイルそのままでは勿論大きすぎるので、一部(5秒間)を96k→44.1k に変換後、mp3(VBR)にしてあります。
音として聴いてみるのもなかなか面白いと思います。
再生時の音量に注意して下さい。 特にRchにはエラー波形の大きなパルスが入っていますので…

ダウンロード後 Waveファイルに変換すれば、ここでの例のようにWaveSpectraでスペクトラムを見たり、Waveエディタで波形を見たりすることができます。
(もちろんmp3ですので多少波形は変わっていますが…)


以下に、本物の音楽CD(プレスCD)と、ジッタの量の違ういくつかの CD-Rメディアによる CD-DA のサンプルを示します。

ジッタのスペクトラム ジッタとエラー(C1) (10秒間) 波形ファイル
CD
(本物)

CD-1

 上側がジッタ、下側がC1エラー
 CD_1J.MP3
CD-R

サンプル27
YAMAHA
CDR102
2倍速書込

それほど増加していない。(かなり本物のCDに近い)
 (赤線は上のCD(本物)のスペクトラム)
 TDK5_Y2J.MP3
CD-R

サンプル26
YAMAHA
CRW2100S
16倍速書込

全体に増加。 特に高周波の成分が増加。
 (赤線は上のCD(本物)のスペクトラム)
 ONK2Y2GJ.MP3
CD-R

サンプル24
YAMAHA
CRW2100S
16倍速書込

同上。
 (赤線は上のCD(本物)のスペクトラム)

 エラーの箇所でジッタ波形もパルス状に乱れているのが分る。
 MIT4Y2GJ.MP3
 (これのみ10秒間) 




  代表データ

* サンプル その26 ONKYO 2 (XCD-R74W)
* サンプル その27 TDK 5 (CD-R74X10A)
* サンプル その28 TAIYOYUDEN 4 (CDR-74TYA)


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